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-報告- 2015/5/6(wed) haruka nakamura PIANO ENSEMBLE「音楽のある風景」演奏会@[丹波篠山]rizm

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丹波・篠山にある、約80年前に建てられた大きな米倉庫を改装して生まれたrizm。市街地から遠く離れた、天井の高い元・米倉に音楽家が集い、100人にも及ぶオーディエンスが詰め掛け、開演前から得も言えぬ豊かな空気で満たされていました。

そして午後3時にはじまった演奏からまもなく、私たちが理想とする環境が育まれてゆきました。

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haruka nakamuraが過去4年間に渡り追求し発展させてきたPIANO ENSEMBLE編成のニューアルバム
「音楽のある風景」、そのPIANO ENSEMBLEフルメンバーによる関西初公演。
イベントは、前日より前乗りして丹念に音をつくっていくところからはじまりました。
アンサンブルのサックスを吹く、内田輝さんがピアノの調律を整えてくださり、
広い会場の中響く音を聞き分けながら、ライブに向けての調整を進めます。
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オープンを前に、外ではフードブースが先に開かれています。
ポノポノ食堂さんによる、彩りのあるテーブルに飾られ、お客さんも取り囲むようにして、
それぞれの料理ができあがるまで楽しそうにお話を。
セッティングで蔵の中にこもりっぱなしでしたが、外にでるととても気持ちのよい天気だったことに気づきます。
ただ、とても美味しそうなたこ焼きを食べられなかったのが、唯一心残りです。
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会場の中は、これも前日より入念にセッティングされていた、
河合悠さんの蝋燭による演出がぴったり元・米蔵の中におさまっています。
どっしりとした蝋燭の中に、芽吹くように灯りが揺れるのを見つめながら、
haruka nakamura PIANO ENSEMBLE を待ちます。
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この日は、二部構成のライブ。二階からメンバーたちが降りてきて、いよいよ「音楽のある風景」が
はじまります。
挨拶もそこそこに、その整ったピアノのメロディラインがバラバラと、即興とともにアンバランスに
崩れハラハラする展開にドキドキします。静かな会場の中も、独特の緊張感を含みます。
きっと多くのお客さんの予想を裏切り、とてもバイオレンスで、なによりメンバー同士の掛け合いが
とても楽しそうで素晴らしいです。
落ち着いて、生音とスピーカーの音のブレンドが最高に気持ちの良い時間帯。
ゲスト参加している西森千明さんが、ときおり会場の中をゆっくり歩きまわり、もちろん声も一緒になって
ぐるぐるまわり、その楽器のような多彩な声で、音でまんべんなく飽和されていた会場の中を、
ゆっくりかき混ぜていくようです。
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第二部の途中、会場が急に明るくなったと思うと、会場の天井と壁に
大きな映像が投影され、そこには何気ない「普通」の映像が四季の順に流れていました。
ドラマチックでない日常の、iPhoneの中に入っている映像のようなふつうのしあわせ。
「音楽のある風景」もしくは「風景のある音楽」。音楽が鳴る、響くその場所には空間があって、景色があって、
もっと言えば匂いもあって、きっと足の裏の感触もある、そのときの感情すらあるはず。
音楽がそれぞれ相互関係みたいなものを保ちつつ、ゆるやかにつなぐ記憶のチェーンを想起させられる
感動的な演出がそこにはありました。
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およそ80年前に建てられた米蔵の、その当時はここで今日のような豊かな催事が行われことは、
想像すらし得なかったはずです。
兵庫県の丹後・篠山に、決してアクセスが良いとは言えないこの場所に
100人を超える人が集まり、食事をして、音楽に耳をすませる。
「豊かさ」というのは、もしかしたらこういうことも指すのかもしれないと思いつつ、
遠足がそうであるように、今日の余韻をずっと引きずりながら、帰路につきます。
今日関わった人たちの、それぞれの帰り道にまだイベントの延長があれば、
篠山での「音楽のある風景」は、大成功だと思いました。

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