FB / TW / IG

Goodデザインのオーディオ QUAD 34 & 306


写真のオーディオはイギリスはQuad(クォード)社のプリアンプとパワーアンプ
「Quad 34 &306」です。1982年と86年の製品です。
sonihouse特製の桜無垢アンプケースをあしらってみました。

(『Q, アンプって何?
こちらでアンプについて説明しております。ご参考までに。)

一つの製品を丁寧にじっくりと開発し、長く売り続ける


なんと30年以上前の製品です。古さを感じさせない今でも通用するデザインですね。
Quad社は1936年に故ピーター・J・ウォーカー氏によって設立されました。30年代というとやっと映画音響でステレオが使われ出した時代。家庭では”オーディオ”というより”電蓄”として出始めたような当時の最先端技術でした。なのでオーディオとしては黎明期に設立されたかなり古いブランドです。ちなみに現在のQuad社は実質的には90年代頃に香港の企業に買収され創業家とはもう関係がなくなっています。
社歴は非常に長いですが、かなり寡作な会社で、一つの製品を発表してからの製品サイクルが長いことが一つの特徴となっています。それは今で考えれば最先端のスタートアップ企業が派手に新製品を乱発することなく、一つの製品を丁寧にじっくりと開発製造し、長く売り続けるような感じでしょうか。
ウォーカー氏はかつて
「技術的に大きな変化が無い限り、丁寧に開発された製品は製品寿命が長くあるべきだ。」
との言葉を残し、その通りQuad社の初期の代表的な製品、プリアンプQuad22が発売されてから後継機Quad33が発表になるまでが9年。

(写真左 Qua22 /右 Quad33)
そしてQuad社が開発した歴史的静電型スピーカー Quad ESLが発売され、新型Quad ESL-63が発表になるまでなんと26年の歳月が掛かりました。

(写真左 Quad ESL/右 Quad ESL-63)
さすがイギリスはジェントルマンシップの良心というべきでしょうか。その企業姿勢は現在でも理想とされるものと思います。そして永く使われる理由はその性能だけではなく、やはりご覧のとおりのシンプルかつユーモアをも感じさせるような愛着の湧くデザインにあるのではないでしょうか。

家庭で良質の音楽鑑賞をするという枠

ウォーカー氏はまたこのような言葉も残しています。
なぜもっと大がかりでハイグレードなアンプを作らないのか?という質問に対して
「もちろん当社にそれを作る技術はあります。しかし家庭で良質のレコード音楽を楽しむ時、これ以上のアンプを要求すればコストは急激にかさむし、形態も大きくなりすぎる。いまこの一連の製品は一般のレコード鑑賞には必要かつ十分すぎるくらいだと私は思っています。音だけを追求するマニアは別ですが・・・。」
彼の作る製品は、彼自身は最先端技術を有しながら、すべてごく一般の家庭で音楽を鑑賞するというひとつの枠を自ら規定することで、大げさすぎない静かな佇まいの中に洗練をきわめた音質とデザイン、しかも必要なことには少しも手を抜かない本当の意味で高い品質を維持した作り方をモットーとしたのでした。そのことは、QUADという名である Quality Unit Amplifier Domestic(高品質の家庭用アンプという意味)に端的にあらわされています。

Quadの繊細で小粋なデザインをそのままケースへと自然に延長させる

そんなQuad社へのリスペクトを込めて今回このアンプケースをデザインしました。


天板には放熱を兼ねた飾り細工を施し、接ぎには黒檀をあしらいました。
Quadの繊細で小粋なデザインをそのままケースへと自然に延長させることを意識してデザインしています。
今回このケースは木工作家の矢部奈津子さんに製作を依頼しました。本当に思い通り、いや、思った以上の出来栄えです!

今回は12面体スピーカー「scenary」とのセットで納品です。桜無垢でケースを作ったのは、この「scenery」の突き板に合わせたかったからです。
で、肝心のこの組み合わせで聴く音楽は、本当に「音楽の存在だけがそこにある。」なんて言葉で表現したくなるほど音楽に聴き惚れてしまう。そんな心地よさです。
これから新しいオーナーのもと、末永く愛され続け、また素敵な音楽を奏で続けてくれることでしょう!

recent posts

Pagetop