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-報告- 9/17 サウンド・ワークショップ「オトをながめる」 @cafe&gallery etw


night cruising(ナイトクルージング)は、2006年から
京都を中心に様々な会場で不定期に開催されている
エレクトロニカイベントです。
今回はイベント5周年を記念するプレイベントとして京都の
cafe&gallery etwにて12面体スピーカー”scenery”
使っての音の展示とサウンド・ワークショップが行われました。


会場となるcafe&gallery etwは、学生の街、京都のヤングの間では、
長くくつろぎの場、また社交の場として人気のカフェです。
僕も学生時代は、同じビルの地下にある「Club METRO」とともに
よくお世話になった馴染みのカフェなのでいろいろと感慨深かったです。
しかも現店長のアルセさんとも以前から個人的に交流があり
お話をいただいた時は本当に嬉しかったです。

ワークショップ当日は(予想以上に!)多くの方にお集まりいただけました。
「オトをながめる」と題し、電子音楽からクラシック音楽などの様々な音源に接しながら
目に見えない、触れることができない音に対して逆に
視覚的に感じてみようとしたり、触感や重さを感じてみようとすることで
どんどん耳の感覚を繊細に開いていくという試みです。



この後にライブをしていただく原摩利彦さんとSonirこと魚住勇太さんにも
参加していただきながら、実際の制作者側からの意見なども交えつつ楽しく会は進行しました。


【 Play List 】
Part,1
——————-
1. rechenzentrum ” Director’s Cut ” 1
物質感を伴う音。音の集合として音楽を捉えるとは。
2. SND ” Atavism ” 1,2
後のチェンバロの音との比較。
音の出始めから音の終わりまでを微細に観察する。
その音色の変化(時間)が音楽家のデザインしたもの
3. J.S.バッハ ” 平均律クラヴィーア曲集第1巻 Ⅰ” A-1 グスタフ・レオンハルト<チェンバロ>
チェンバロというピアノの原型の楽器。
弦を爪で引っ掻いて音を出す。単純な発音。
これも音の微細な変化に集中してみる。
その音の重なり方もじっくりと観察してみる。
メロディーにとらわれず、音の観察に集中することで、
音楽を音から眺めるという新しい側面を理解し、音楽の聴き方をより深いものにする。
今まで、曲の歌詞にしか気がいかなかったり、メロディーにしか興味なかったり、
歌声にしか聴いていなかったり、音楽のジャンルにとらわれていたり、
取っ付きにくい音楽だと思っていたり、高尚な音楽だと思っていたり、
そういう音楽に付随する偏見を捨て、音のみに意識を集中することで
音楽の聴き方がフラットなものになる。
あらゆる音楽に対しての耳の開き方が平等になる感じ。
そこから空間にある環境音にも意識がいき、
空間の中で発せられる音にまでデザイナーの意識が及ぶこと。
4. 砂原義徳 “liminal” 1
電子音がスピーカーからの音が原音になるということ。
電子音が物質的なエネルギーを持ち、空間に存在し飛び交うということ。
視覚と触覚の記憶を刺激する。
5. エドガー・ヴァレーズ “電離(イオニゼーション)” B-2 ズービン・メータ指揮/ロサンジェルス・フィルハーモニー管弦楽団
「音」そのものを楽しむ。音色、動き、間、重さ、大きい、小さい
「liminal」との相違。
6. Marihiko Hara “Credo” 3
ノイズの音色や密度の緻密な変化。絶妙な間。実際の製作の様子とコンセプトを聞いてみる。   
Part,2
———————
1.Miles Davis “Kind Of Blue” ’59 3/2,4/22
’59 「モード・ジャズ」を確立した歴史的金字塔
ハード・バップ的な頻繁なコードチェンジではなく、モード(旋法)に根ざした
アドリブをこのアルバムで目指していたマイルスは、エヴァンスのアイディアが必要だった。
エバンスの研ぎ澄まれきった演奏。バランス。バンドの中で一人何か違うものを求めている気がする。
2.Bill Evans “Portrait In Jazz” 2
同じ年’59 12/28 彼は、マイルスバンドというビバップのバンドで、モードをするのではなく、
新しいモードジャズをするためのコンボを本作『ポートレイト・イン・ジャズ』で作ることになる。
3.Plastikman “musik” 3
ミニマルテクノの代表的アーティスト 
だんだんと音が足されいくグルーブの構築
4.Twins Seven Seven “疾走のナイジェリアンビート” 3
圧倒的な人力によるグルーブの構築
ミニマルテクノミュージックとの相違
5. “奇蹟の巨大ガムラン~バリ・バトゥール寺院のゴン・グデ” 1
アジアのグルーブ。
ダンスミュージックのもつ陶酔感のそれぞれの比較

お待ちかねのライブの前に、intext 見増さんによるDJプレー!
今回のカッコイイDMも見増さんのデザインです!

原摩利彦さんの繊細な音量をコントロールしてのライブも素敵でした!
原さんのライブは何度か聴いてきましたが、毎回環境に合わせてライブの内容を
変幻自在に変え、しかも毎回クオリティーが高いのがすごいです。
本当に耳が良いアーティストだと思います。


Sonirこと魚住さんは自ら開発したソフトウェアで即興演奏。
アグレッシッブな演奏で盛り上げてくれました!

今回、night cruisingを主宰されている島田さんからお話をいただいた時、
とても嬉しかった反面、少し不安もありました。というのも、sonihouseがやっていることと、
night cruisingさんがやっていることとの間に微妙な相異があるのではないか?という思い
があったからです。
結果的には、失礼なことに僕の方がnight cruisingさんの活動をあまりちゃんと知らなかっただけの話で、
sonihouseが繊細な音の再現と、音楽の一方的ではない循環を持ったコミュニケーションを目指す
ことを目的にやってることをちゃんと理解していただいていて、同じくnight cruisingさんのイベントでもちゃんと
そういったことを大切にされていて、お互いに信頼を持ってイベントを開催することができました。
何よりも主宰の島田さんをはじめとする、関われている方々がすべてが、誠意を持ったとても気持ちよい方々で
僕もそれに一生懸命に応えたいという思いがありました。
今回、etwの雰囲気に合うようにとウォールナットのsceneryを新たに製作し、
またライブに向けてどんな音源でも対応できるようにサブ・ウーハーも製作しました。
ワークショップでもこの前に行ったワークショップと内容がかぶらないように(笑!)、
いろいろ工夫しました。
そして、このイベントを経て僕自身がすごく充実した経験を得ることができました。
本当に楽しかったです。
こちらにnight cruisingの島田さんのイベント後記が掲載されています。
島田さん、etwスタッフ、このイベントに関わって下さった皆さん、本当にありがとうございました!

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