-報告-2015/3/28 sonihouse & night cruising present『HERITAGE』@[大阪]島之内教会

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sonihouseとnight cruisingが共同主催する、新たなイベント「HERITAGE」。記念すべき第一回目は、大阪・島之内教会で開催されました。

それは、底抜けに天気が良く、3月も末の春の兆しが見えてきた土曜日。
陽気につられて街全体がちょっと浮かれているような感じがする大阪 心斎橋の一角に、
ひっそりと佇む島之内教会。建物の中はひんやりした空気で満たされて、
この場所だけが冷静を保っているような印象さえ感じます。

薄暗い教会の中、舞台にはピアノとギター、それにラップトップをはじめとした機材が、
そして照明・渡辺敬之によって演出された電球たち、
壁際からは私たちを取り囲むように12面体のスピーカーがこちらを見つめています。
今日の出演アーティストは、Bruno BavotaとPolar M。
sonihouseとnight cursingの共同企画「HERITAGE」は、静かにはじまりました。

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photo by yusuke kajitani


photo by yoshikazu inoue

まずは音を鳴らすのは、Polar M。舞台に腰を下ろし、最初は一音一音丁寧に音が紡ぎだされていきます。
天井の高い教会の中、建物の中をぐるりと一周してから聴こえてくるような。
目をつむり、耳を傾けていると徐々に展開を重ね、
気付けばずいぶんと遠いところまできたような錯覚に。

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photo by yusuke kajitani

おそらく、他の多くの来場者の方もそうだったと思いますが、
この日はどうしても目をつむってしまいがちでした。
もちろん、音に集中しようとして無意識にそうしているのですが、
でも教会でみんなすこし俯いて目をつむる態度は、祈りになっていたのでは、とも思ってしまいます。

目を閉じた真っ暗な中にも、渡辺敬之の電球がまぶたを通過してぼんやりとした光が届き、
ふとまぶたを開くといつの間にかまばゆい光に。
音楽に合わせて点滅するライティングは、
潤った眼球に沿って歪曲した光に変わり、だんだんと浮世離れしたように心をゆらゆら揺らします。

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photo by yusuke kajitani

感動的なPolar Mの演奏を終え、転換のあいだに固くて長い木製の椅子でリラックスしていると、
次はBruno Bavotaが壇上へ。目が青く、身長の高いピアニストは、丁寧にお辞儀をして演奏について話してくれました。
それは、ちょっと神父さんみたいでもありました。

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photo by yusuke kajitani

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photo by yoshikazu inoue

Polar Mとは打って変わって、1曲ずつ自分の曲を披露し、
拍手が起き、マイクを持って次の曲を説明したり、今回のツアーを話をしてくれる。
お客さんの気持ちをなだめるように、1曲ずつピアノの音の広がりを私たちと共有し、
だんだんと彼のムードにつつんでくれます。

すると曲が終わり、またマイクを持ち、Polar Mの名前を呼び2人の共演が促されます。
短い時間の中で、オーディエンスの期待値以上のパフォーマンスを見せてくれる2人に、
静かな盛り上がりを見せました。

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photo by yusuke kajitani

ここでこっそり告白させてもらうと、共演の後、Brunoの短い演奏が一旦終わり、
アンコールになったとき、会場を出て2階の狭いスペースに移動して聴いていました。
ひっそりとしたそのバックヤードのような空間は、ニューシネマパラダイスの
「あの」映写室のような匂いがして、椅子はひとつだけ。
上から俯瞰してみた会場は、どこから音が響いているのか、誰が音楽を聴いているかもわからないような、
みんな何かを待っているみたいで、とても静かな風景でした。

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photo by yusuke kajitani

今日の日が終わり、外に出るとまた変わらない心斎橋の喧騒の中へ帰途を。
繁華街特有の、ムッとするような匂いに鼻の息を止めながら、こんな風に考えました。

HERITAGEー
受け継ぎ、そして未来へ残すべく今日のこの財産は、目にも見えなければ手元にも残らないでしょう。
けれど、この日、この時間を共有した私たちの記憶の中にだけ、まだ不安定に形を保っています。
「民謡は、受け継がれるほどに美しい。たとえ内容が変わったとしても。」
という、ある民謡研究者の言葉を信じつつ、この日のことを語り継ぎたい。
すこし忘れて脚色が入ってもいいし、もしかしたら全然違う話になってもきっと構わないはず。
その感情を共有するために紡いだ言葉を、ただ途切れさせずにいれば、きっと。


photo by yoshikazu inoue

2018/9/15 sat. 家宴-IEUTAGE-vol.22「時の質感」@sonihouse

「家宴-IEUTAGE-」とは、ライブのあとに出演者と観客が同じ食卓を囲む、音と食の家庭的おもてなしイベントのこと。私たちのスピーカーを介して、人々が集い、音楽に出会う場をつくりたい、との想いから2007年にスタートし、今回でvol.22を迎えます。

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材料費上昇に伴う”sight”価格改定のお知らせ

14面体スピーカー”sight”の内部ネットワークパーツのグレードアップに伴い、不本意ではございますが製品価格を現行より改定させていただきたくご案内申し上げます。新規パーツの追加とコアパーツの高品位化によって、よりナチュラルでクリアな音質になりました。

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2018/7/8 sun. Stefano Guzzetti Live「Ensemble」

昨年の春、sonihouseでライブを行ったイタリア・サルデーニャ島の作曲家/ピアニスト、Stefano Guzzettiが再来日。今回は自身のピアノに、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの奏者3人も加わった、ピアノ+ストリングス三重奏の4人による贅沢な演奏会です。気品溢れる艶やかなポスト・クラシカル・サウンドを是非。

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sonihouseが名盤を選んでお届けする「SEASONS」はじまります

sonihouseが一年間に4回、季節に合わせたおすすめの音楽を紹介し販売するサービス「SEASONS」がはじまります。

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2018/6/2 sat. 林正樹 演奏会「pendulum」

来たる6月、ピアニスト・林正樹が2015年作品「pendulum」を軸としたツアーを開催。6/2(土)に奈良公演が開かれます。sonihouseは6/1三重、6/3岐阜と全日程の音響も担当します。

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2018/5/2-3 Mark de Clive-Lowe マーク・ド・クライブ・ロウ Sound workshop&Live

新世代のハービー・ハンコックと称され、あのジャイルス・ピーターソンも大絶賛する逸材、キーボーディスト/プロデューサー/作曲家/DJなど様々なスタイルで充実した活動を続けるMdCLことマーク・ド・クライヴ-ロウが来日。イギリスを拠点に活動する彼は日本とも縁が深く、今回はsonihouseで滞在制作をしながら、サウンドワークショップとライブパフォーマンスを開催。5/3の演奏会は、ゲストとして奈良出身の尺八奏者・日本芸能史家の薮内洋介を迎え、国や時代を超えた新たな試みを行います。

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2018/5/5-6 内田輝 調律を通した音のワークショップ&演奏会「聴く」からはじまる

紀元前5世紀、ピュタゴラスが発見した「音の法則」。この偶然的発見から2500年ほど経て、私たちはピアノに触れています。彼らはどんな響きを体感していたのでしょうか?

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2018/3/31 sat. Ezekiel Honig Live@sonihouse

NYのレーベルAnticipate Recordingsの元オーナーでもあり、アーティストのEzekiel Honigが来日。切望の日本公演を関西限定で開催します。会場は3/25きんせ旅館(京都)、3/31のsonihouseのみ。どうぞお見逃しなく!

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2018/3/12 mon. Christoph Berg / Chihei Hatakeyama Live@sonihouse

寒さも緩み、日ごとに春を感じる3月の夜、ドイツ・ベルリンのレーベルSonic Piecesより、Christoph BergとChihei Hatakeyamaを招きます。

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2018/2/24 sat. Lee Noble 2018 Japan Tour@sonihouse

2018年最初のライブは2/24(土)、ロサンゼルスの音楽家・アーティストLee Nobleと、京都で活動する若き奇才、小松千倫を迎えます。

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2017/11/26 sun. 家宴 vol.21「1√2 白銀比」@sonihouse

音楽と食の集い「家宴-IEUTAGE-」21回目は、音楽家 林正樹と料理家 小桧山聡子(山フーズ)を招きます。

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2017/11/22 wed. 12k Japan 2017@sonihouse

11/22(水)、エクスペリメンタル/アンビエントミュージックシーンの最高峰レーベル12kより、テイラー・デュプリー、マーカス・フィッシャー、コリー・フラー(ILLUHA)を招きます。

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2017/10/18 wed. Void Of Sound 2017 Japan Tour@sonihouse

10/18(水)、ノルウェーのアーティストSigurd Borge Kristoffersenによるアンビエント、ドローンプロジェクト「Void Of Sound」を迎えます。

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2017/9/24 sun. 家宴 vol.20「おとと音楽とことば」@sonihouse

sonihouseの立ち上げとともにスタートした音楽と食の饗宴「家宴-IEUTAGE-」。記念すべきvol.20は、京都・長岡京室内アンサンブルのメンバーをお迎えし、初の生音による演奏会を行います。

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2017/6/17 sat.-18 sun. 青葉市子とmama!milk「初夏の旅 奈良編」@sonihouse

※こちらのイベントは定員に達しました。現在キャンセル待ちのみのお受付となります。
sonihouseにて、初めての2DAYS公演。初夏に音楽家・青葉市子とmama!milkを招きます。

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2017/3/27 新聞各社にsonihouse鶴林の記事が掲載されました。

3/26付の朝日新聞と読売新聞、3/27付の奈良新聞に、半年に渡って開発を進めていた吉野杉を使った14面体スピーカーの完成までの経緯や、家宴のことなど活動全般を丁寧にご紹介いただきました。

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紀伊半島の求人サイト「Kii」にsonihouseの情報が掲載されました。

丁寧な取材を元に、読み応えのある文章でまとめてくださいました。求人情報だけでなく、sonihouseの成り立ちや日々の活動などが四週に渡って掲載されます。是非ご一読ください。

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2017/4/23 sun. Erik K Skodvin / Christoph Berg Live@sonihouse

sonihouse春のライブ。第三弾はドイツ・ベルリンのレーベルSonic Piecesより、Erik K SkodvinとChristoph Bergを迎えます。

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2017/4/17 mon. Stefano Guzzetti Live@sonihouse

sonihouse春のライブ。第二弾はイタリア・サルデーニャ島の作曲家/ピアニスト、Stefano Guzzettiを迎えます。

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2017/4/8 sat. Tomasz Betka / Tatsuro Yokoyama Live@sonihouse

sonihouse春のライブ。第一弾はポーランドのピアニスト、Tomasz Betkaと横山起朗を迎えます。

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