soni = 響き

 まずは「ソニハウスって何?」ということですが、"soni"とは「響き」をあらわす言葉。2004年にサウンドアーティストの鶴林万平により音響再生と空間の不分立をテーマとして立ち上げられたプロジェクトで、自作音響機器を用いてライブパフォーマンスやインスタレーション、ワークショップなどを行っていました。 しかし2007年の引っ越しを機に、「自宅」という個人スペースを利用してイベントをしていこうと、自分の家を「sonihouse」と名付け、活動し始めたというわけ。

コンセプト

 現在では、もうすでにミュージシャンが大きなホールや有名なライブハウスで演奏することを目指すような時代は終わったのではないかと考えています。
生楽器でもコンピュータを使ったエレクトロニカな手法でも、静的な音楽を演奏する場に音が悪くS/Nの良くないクラブやライブハウスを選ぶよりも、 小規模でも質の高いホームオーディオPAを選び、その音楽をうまく表現できる場を演奏家は欲しているのではないでしょうか。

 もっと親密で音に集中できる環境。
大音量ではなく小音量の美しさが際立つような。
アーティストと聴衆が静寂を共有しあうような美しいライブ。
僕たちはそんな音環境を実現してみたい。
そしてまずアーティストがそこで演奏してみたいと思うような場になることが理想だと考え、
それを実現していこうと考えています。

 ここsonihouseはごく普通の一軒家の日本式家屋です。
約22.7平米(3.6x6.3m)の広さ、天井高は3mのリビングルームに音響機器をセットし、
この部屋をメインに「 家宴 」などの音楽イベントを催しています。

 またこの家は僕たちの日々の生活の場でもあります。
ここで毎日仕事し、食事をし、音楽を聴き、また語り合い・・・。
オーディオ機器は毎日、朝の目覚めと同時に、
そして僕たちが寝る間際まで途切れることなく音楽を奏で続けます。
 そしてそんな生活の中で自然と音の変化に敏感になり、それを観察し、
まるで植物の世話をするように機器を調整しています。
そうすることで音が部屋に馴染み、部屋と機器が共に音響的な成長を日々していくものだと
考えています。
そんなふうに思うとsonihouseの機器達も気が付けばずいぶんと大きく育ったものです・・・。


使用機器(2009年9月現在)

スピーカー :
Mid : オリジナル12面体スピーカー
Low : 長岡式スーパースワン
Hi : Pioneer PT-R4
SW : ONKYO Scepter-SW1(パワーアンプ内蔵)

プリアンプ(オーディオ インターフェース) : MOTU Traveler

パワーアンプ :
Mid : Counter Point SA20 
Low : ACOUSTIC REALITY eAR202-REF 
Hi : Flyingmole CA-S3

チャンネルディバイザー : Behringer DCX2496

CDPシステム : Windows PC+Plextor Premium2

ADPシステム :
ターンテーブル : Rega Planar3 
フォノイコライザー : TRIGON Vanguard2
カートリッジ : DENON DL-103 

オリジナル 12面体スピーカー



 sonihouseの大きな特徴のひとつが「12面体スピーカー」。360度に音が広がる通称「無指向性スピーカー」は、住人のマンペイさんによる手作りのもので、14畳のリビング兼イベントスペースに「で〜ん」と構えています。
 このスピーカーはその後改良が重ねられ、現在「12面体・同軸・無指向性スピーカー」と進化しています。以下、マンペイさんの音に対する考えと12面体スピーカーを作ったきっかけをご紹介いたします。
 常に変化する自分の周りにある環境・状況の中でいかに自分自身の中にある不動のものを見つけ出すことができるかが重要だと考えています。
普段、私は聴くという行為に対して常に意識的であろうとしています。 それは、何気なく過ごす日常の中で自分に対して客観的であろうとする意識からです。 聴覚というのは視覚のように見たいものを見、見たくないものには目をそむけることはできなく、常に受け身の状態にあります。 それが為に聴覚は何気ないものにはなかなか反応しないものです。

 私はより遠くから聴こえる音や、より小さい音を意識することがよくあります。 その音がどの方向から、それが全体の音量と較べてどのくらいの大きさか、そしてどの周波数帯域を占めてどんなタイミングで・・・・という具合にです。
それは、私の普段の音楽鑑賞に対する態度にもそのまま当てはまります。
音楽を意識した日常音の聴取の仕方。
その態度は聴覚以外の感覚もより研ぎすまさせ、開かれていくのを感じることができます。 感覚だけが剥き出しになった自分の存在がその環境に繊細に反応し、それに溶け込んでいくのを感じると同時に、そこに独立した自分の存在をより強く感じれるものになります。
それは「落ち着き」という感情と言えるかもしれません。

 再生音と日常音を近づける為に12面体スピーカーという一般的なスピーカーとは異なった発音をするスピーカーを作りました。それは、普通のスピーカーが限られた方向と範囲に直線的に音を発しているというのに対して、12面体スピーカーは、全方向に音を発し、私達が普段聞く音と本来同じ発音の仕方に近いものを聴くことができるからです。このスピーカーを使って聴く音は、その場の空間に非常に影響されたものです。   音の自然な振る舞いを再現すれば、その空間というものを意識せざるを得ないものになるはずです。それは、日常の音を意識的に聴くという行為にも当てはまります。その空間・環境を意識するような聴取を促す装置。それが与える影響は聴くという行為が単純で一面的な感覚を超えて拡がりをもったものになります。


sonihouseのこれから

 sonihouse では音楽と人の出会いをテーマに活動していきます。 奈良の一軒家という個人の生活スペースを実験的に活用しイベントを行っています。 今年で活動も2年目に入り、計5回の"音楽"x"食事"イベントを開催しました。今後もこのようなユニークな活動を行っていきます。 また、住人によるスピーカー制作ワークショップも画策中です。 どうぞご期待下さい。

sonihouseの住人
以前のホームページ
soni sound project


sonihouseの住人

マンペイさん / オーディオ好きの34才。
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1975年 大阪府生まれ
2000年 京都造形芸術大学洋画コース卒業
2003年 CCA北九州現代美術センター リサーチプログラム終了
2002年より音響を扱った作品を制作
2006年〜2008年 音響機器製造メーカーにてスピーカー設計・製造に従事
 
<グループ展>
2002年「John of Hazard展」 (CCA北九州 / 福岡)
2003年「入人 enter human展」 (CCA北九州 / 福岡)

<ライブパフォーマンス>
2004年「Ripple in the night」鶴林万平+稲垣智子 (ギャラリー メゾンダール / 大阪)
    「room」佐々木愛 クロージングイベント (ギャラリー ツインスペース / 大阪)
2005年「Sound Artistic Impression〜交差する音声」 (京都芸術センター / 京都)

<ワークショップ>
2004年「Sound Croquis」サウンドワークショップ (秋吉台国際芸術村 / 山口)
2005年「Sound Croquis」サウンドワークショップ (京都芸術センター / 京都)

<その他>
1999年 「舞踏家 仲野麻貴/dance box」 (大阪トリイホール)公演で作曲
2004年 コラボレーション グループ 「COUMA」に参加
2005年 COUMA「Table Tennis Players展」 (アートゾーン / 京都)
      COUMA 「リ・オリンピック展」 (CASO、赤レンガ倉庫 / 大阪)
      COUMA 「横浜トリエンナーレ2005」 (横浜市山下ふ頭3号、4号上屋ほか / 横浜)
      COUMA 「新開地アートストリート」 (高速神戸メトロ卓球場ほか / 兵庫)


アンナさん / グラフィックデザイナーの29才。
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1980年 大阪府生まれ
2003年 成安造形大学デザイン学科グラフィックデザインコース卒業

イラスト、グラフィック、Webを通じてユーモアと驚きを追求する
アナグラの代表。自身がパーソナリティーを務めるデジオの穴は現在
6000人以上のリスナー数を誇る人気番組となっていて、本人が一番驚いている様子。

<著書・連載>
『フォトショップのドリル!』(発売元 / ソシム株式会社)
『GIMPの教科書。』(発売元 / 晋遊舎)